【第32回 たいよう(Euphoric)編】LONG PARTY RECORDS 年末企画"2025年何聴いてた?"
2025年ももうすぐ終わり!
LONG PARTY RECORDSではお世話になってるバンドマン / 裏方さんに2025年リリースの作品で3枚ディグってもらいました!
【第32回 たいよう(Euphoric)編】

❶ Hi-STANDARD「Screaming Newborn Baby」
→おれたちのハイスタの新譜が出た。2025年に。マジで半端ない。
いなくなったツネさんを追い求めるのではなく、新しく進むことを決めたフロント2人と、すぐに声を上げハイスタを支え続けたZAX氏には本当に頭が上がりません。あの“3人組”が一度赤ちゃんに戻り、ここからまた成長し、時には怒れる拳を握りしめながら自分たちの道を作って、こうして再び僕たちにギフトを持ってきてくれたのかと思うと、叫ばずにはいられません。
去年解散したNOFXのFat Mikeに宛てた“Song About Fat Mike”では個人やバンドへの憧れやリスペクトが強く感じられる一方で、ある種の失望のような感情も滲んでいるように思えました。
それでも、その背中を見続けて得たものを、これからも表現していくという強い決意を、フロント2人から感じ取れます。
ある意味、この曲はすべてのパンクスに向けられているのかもしれません。ZAX氏のドラミングからは、随所にツネさんへのリスペクトが感じられるのが本当に嬉しいです。PTPやThe BONEZなど、これまでラウドやメロディックハードコアをプレイしてきた彼が、こうしてロックンロールなドラムを叩いている姿は、聴き続けてきた身としてとても新鮮でした。
6曲を通して、新しくなったと感じる部分もあれば、変わらずにいてくれると感じる部分もある。
聴き応え抜群の、まさに珠玉の1枚。オールドキッズはもちろん、ニューエイジのみんなにも、これをきっかけにHi-STANDARDというバンドに触れてほしいと強く思います。
ツアーの新潟朱鷺メッセ当たって今から既に先っぽ濡れ濡れなんですけど、小学生からハイスタ聴いててやっとレコ発ツアー観れるからほんとに大興奮で困っちゃってます。
あれやるかなとかこれやるかなとか言って聴きたい曲上げてたら全曲になるのでどれが来ても大喜びおじさんの完成も間近!とのことでそろそろこの辺にしておきます!
❷ CHINESE HOODIE「QUICK POP FUNCLUB」
→はい!出ました!友だちうんぬんを抜きにした超名盤です!まずアルバムタイトルがいいよね。
''QUICK POP FANCLUB''って。1曲目からスペシャルズすぎてるのもいい。タイトル'' Enjoy Yourself''でしかも''Later than you think''とか歌っちゃってるし。4曲目の''NO KIDDING''に関してはおもくそLittle Bitchだよね。
初めて観た時だったか忘れたけどそれでアガりすぎてようじくんに話しかけた記憶ある。一聴するとガチャついてるように聴こえるけど、全曲通してかなり濃いめのパンクロックやってるのが推せます。
やはりファストさは大事。って言ったけどやってる幅すごく広いな。ギターのリフが超かっこいいのと、後ろで乗ってるベースラインがエロすぎる。メロディーラインもしっかり作り込んでるし、こういうところかなり嫉妬します。
個人的に''MY FAVORITE THINGS''のリフからPlus-Tech Squeeze Box的なポップかつキャッチーさも感じられて、速いけど速くないあの感じをオリジナルで表現できるのがスーパーハイセンスだなと思います。
有難いことに2S3Bサポートでツアー名古屋編も出演させていただいたのですが、その時にMCで「音楽で自分を表現するというよりは、自分が好きな音楽を紹介したい。CHINESE HOODIEをキッカケにQUICK POPを広めたい。」みたいなことを言ってて、自分にも同じ感覚があるのでやられた!と思いましたねw
好きなバンドが好きなバンドって無限に気になるし、音楽やバンドが好きならみんなも絶対そうした方がいいと思う!
サブスクで聴ける音楽をCDで買うも良しだし、毎週末ユニオン行ってひたすらディグるのも大アリだぜ!
おれは高校生の時にひたすらそんなことをやってたし、みんなにもおすすめするぜ、マジでいい趣味だよこれ。
とにかく!チャイニが好きだけどパンク以外も気になってるキッズはチャイニからパンク以外の要素を感じ取ってみるべし!あんま分かんないけど気になるって人は本人に直接聞いちゃえ(みんなごめん)、多分どのバンドマンにも当てはまるけど自分のルーツ聞いてくれるのって半端なく気持ちいいぜ。
これ聴いてみんなでQUICK POP FANCLUB入会しよう!
❸ bacho「Boy Meets Music」
→再び最高の新記憶が更新されてしまいました。
このアルバムを聴いて、音楽が人生を変えてくれた衝撃やその瞬間ではなく、ここまで音楽と共にあった人生の時間そのものをありのまま歌にしているなと感じました。
再生ボタンを押した瞬間の轟音に勝るものはライブの生音しかないけど、日常にもこうして混ざってくれて耳に直接届けてくれるのってほんとに幸せですよね。音楽って最高だ。
ライブでずっと前からやってる曲も新しい曲も、欣也さんの人間臭いところがたくさん出てて、やはりこの人がbachoの言葉そのものなんだなと思いました。
去年のCRAFTROCK FESTIVALの野外ステージトリのbachoが凄まじかったことを思い出した。
あの日聴いた''Boy Meets Music''は格別だった。野外で出していいとは思えない音量の中、気付くと号泣してました。
女の子ぐらい泣いてた。感動して涙が出たんじゃなくて、自分の弱いところや迷い、脆さをそのまま肯定された感じ。
悪く言われてるとかじゃなくて、それがお前だよな、でも大丈夫だよ。みたいな感じ。
bachoってずっとそう。ずっと横にいてその人の生き様を見せてくれてる。失恋ばっかりしてる友だちみたいな感覚すら出てくる。近すぎて。横にいて、おれもこうなんだよなーって酒飲んでくれる良い奴。
だから感じるものがあるし、bacho聴くとやる気が出る。人生山あり谷ありっていうけど、谷にいる時に自分のそばにあったものって一生の付き合いになるんだなって強く思います。
その中のひとつにbachoがいてくれて本当に良かったなと思います。
🎵「2025年これ聴いてた!」プレイリスト
https://x.gd/9Pn5s
🗒️「2025年何聴いてた?」バックナンバー
https://x.gd/ZIgDz
